そういえば、最近405が出てこないなぁ、、、まあいいや(笑)

いよいよ最終回となった80年代のとんでもない車その4
今回はついに真打ち登場!

1987年、ドイツにとんでもないポルシェのチューニングカーが出現します。

ルーフ・ポルシェctr
CTR 3













CTR 1











CTR 2











イエローバードとニックネームが付けられたこの車は、930ターボをベースとしてはいるものの、ポルシェ本社からホワイトボディの供給を受けて1からルーフが作り上げるという、普通のチューニングカーとはまったく違う作り方をしていました。
後にも先にもポルシェ本社からホワイトボディの供給を受けたメーカーはルーフしかありません。

ターボがベースとはいえ、リヤフェンダーはカレラとターボの間くらいの張り出しで、前面投影面積を少なくした、本物度満点のスタイル。
現在はホワイトボディの供給はされていない様ですが。
またアロイス・ルーフ率いるルーフ社はドイツのTUV(テュフ)で認可を受けた正式な自動車メーカーであるのも興味深い所です。
ですから、ルーフのポルシェにはポルシェのエンブレムは無く、ルーフ独自のエンブレムが付いています。
余談ですがctrはカレラ・ターボ・ルーフの頭文字を取って付けられた名前です。
ちなみにctr以前のBTRはビッグ・ターボ・ルーフの頭文字です。

ホワイトボディ













組み立て













また、当時のターボには4速しか無かったのに対して、ルーフでは5速ミッションを開発、搭載してしまう技術力の高さもありました。
組み付け精度の高さは世界屈指と言われる程で、耐久性も確保しつつ、高性能な部品を設計・開発していたのです。

そして生まれたctrはルーフの中でも伝説のテストドライバー、ステファン・ローザ氏のドライブで実測340kmオーバーというナンバー付き市販車世界最速記録を打ち立て、世界にRUFの名を轟かせました。
私もローザ氏ドライブの初代ctrがニュルブルクリンクを超ドリフトしまくりで疾走する、今では貴重?なRUF社のビデオを宝物の様に持っています。
ctr










993ctr
ctr2








その後、993ボディでctrが復活、またまたRUFは脚光を浴びる事になります。
面白いのはルーフが発表するスペックは世界最低保障馬力である事で、カタログ・スペックはどんなに条件が悪くても出るスペックを表示しているのです。
これってなかなか出来る事じゃないですよね?
私の友人に930に始まる歴代ポルシェのターボモデル7台を20数年間に渡り乗り替え続けているポルシェパノライアがいるのですが、機会があって1回だけルーフのBTRを運転したそうで、手ごわくて物凄いポルシェだと言っていましたのでctrはもっと凄いのでしょうね。

RUF








そして現在のルーフも相変わらず元気で、カイエンまでもラインナップに並べて、質の高い、魅力的なコンプリートカーを作り続けています。

ターボ・ティプトロ 780ps
ターボ・ティプトロ780ps








GT2 860ps
RUFGT2










ルーフならホントにコレくらいの最高速が出てもおかしくないのではないかと思います。

日本では80年代当時より、日本でのRUFポルシェの総本山、RTC(旧イシダエンジニアリング)での販売を継続していますので興味ある方はHPへ飛んでみて下さいね。